Friday, November 16, 2007

守屋前次官、商社はずし強硬反対 ミライズ配慮

守屋武昌前防衛事務次官(63)が在職中の今年7月、航空自衛隊次期輸送機(CX)エンジンの調達に関して、商社を通さないメーカーとの直接契約を進めようとする省内の意見に強硬に反対していたことが16日、関係者の話でわかった。CXエンジンは当時、山田洋行元専務の宮崎元伸容疑者(69)が設立した「日本ミライズ」が米国製造元の代理店として納入する計画を立てていた。守屋氏が、宮崎容疑者側に有利な言動をしていた事実がまた明らかになった。

 また、守屋氏が宮崎容疑者から受けたゴルフ接待は、1カ月以上の間隔を空けずに11年間、継続されていたことも新たに判明。守屋氏は長期のゴルフ接待の見返りに職務上の便宜を図った疑いが浮上しているが、関係者によると、宮崎容疑者は東京地検特捜部の調べに対して、ゴルフ接待は認めながら「わいろの趣旨ではない」という主張をしているという。

 関係者によると、CXエンジンをめぐっては、製造元の米ゼネラル・エレクトリック(GE)が今年4月、代理店を7月30日に山田洋行からミライズ社に替えることを防衛省に通知した。しかし、新興のミライズ社には納入実績がなく財務基盤も弱いため、入札資格を得られず調達が滞る可能性も浮上した。

 このため防衛省内では調達制度を全般的に見直し、商社を介在させずメーカー側と直接契約する方法が検討され始めた。

 しかし、守屋氏は今年7月上旬、こうした経緯を報告した部下に対して「なぜそんなことを検討するんだ」と問いただし、「検討する必要すらない」と、直接契約の推進に強硬に反対したという。結局、直接契約は現状では現実的ではないため行われず、CXエンジンについては7月30日に入札が公告されたが、代理店資格を持たない商社が参加を見合わせたため、入札は2度にわたり不成立となっている。

 守屋氏に関してはこれとは別に、6月にも部下に対し「(ミライズとの)随意契約ではだめなのか」と発言したことが明らかになっている。
 また、守屋氏はゴルフ接待について、先月29日の証人喚問で「行かない月もあった。半年間やらなかったときもあった」と証言していたが、関係者によると、実際は常に1カ月以上の間隔を空けずに受けていた。

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